レジャーの分散化やコロナ禍で盛り上がった反動で、キャンプ用品の販売が伸び悩む。特に小売店での滞留在庫がなかなか解消せず、メーカー側の納品が進まない。主力品のテントも、大型のものから中・小型に人気が移行。単価を稼ぎづらくなった。こうした中、より身近な環境でアウトドア体験を提供し、キャンプへの「ハードル」を下げる試みが広がる。
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ロゴスコーポレーションは8月、JR西日本と組み、神戸駅の高架下に日帰りキャンプ場「神戸D51パーク・パワード・バイ・ロゴス」を開設。遊休地だったスペースに芝生を敷き、バーベキュー(BBQ)設備を整えた。
「遠出しなくても都心でキャンプという非日常体験を提供したい」(JR西日本不動産開発の久谷勇樹さん)という施設側と、「子供の笑顔を生み出す取り組みをしたい」というロゴス側の思惑が一致。運営管理者である、飲食店経営のウエスト神戸(神戸市)が、「ロゴス」の大型テントやファーニチャーなど500点以上を仕入れ、アウトドア空間に仕上げた。炭火による煙で鉄道運行に支障が出ないよう電気グリルを採用するなど、安全面にも配慮している。
滑り出しは上々。開業した8月は1200人以上が来場し、その後も週末は予約で埋まる状況が続く。雨の日や日差しの厳しい日でも気にせずBBQを楽しめることができ、車を持たない人にも気軽に利用できる点が受けているという。
ニューウェルブランズ・ジャパンコールマン事業部は、かつて実施していた都心イベント「コールマンアウトドアリゾートパーク」を、「ザコールマンデイキャンプ」として復活・リニューアル。10月28、29日には、明治神宮外苑総合球技場軟式球場で開催した。