ブルックリン美術館でピエール・カルダン展開催

2019/07/30 10:59 更新


 アポロ11号月面着陸50周年に合わせ、「ピエール・カルダン:未来のファッション」展がブルックリン美術館で始まった。70年の軌跡を振り返る回顧展で、展示数は170点以上。現在97歳になるピエール・カルダンは、今も毎朝オフィスに来て、何が新しいか考えているという。

 展覧会はピエール・カルダンが1957年に初めて来日し、文化服装学院で教えたことの紹介で始まる。同年、ジャクリーン・ケネディ大統領夫人のためにデザインした赤いスーツも展示されている。モデルの松本弘子さんの写真を集めた一角もある。

 1959年に、パリ・オートクチュール組合の会員でありながらより民主的な服を提供すべくプレタポルテ(既製服)を始め、性的区別のない服をデザインし、プレキシガラスなどの素材を革新的に使った。経済的成功があってこそクリエイティブな自由を得られるとライセンスビジネスを始めたことなど、今の時流に通じる考え方をいち早く持っていたことを改めて実感する展覧会だ。会期は20年1月5日まで。

ピエール・カルダン展

(杉本佳子通信員、写真=ブルックリン美術館提供)



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