完全遮光ブランド「ビシェリ」(運営はビシェリ、大阪市)がブランディングを強化している。猛暑対策で遮光アイテムに参入する企業が増えるなか、ファッション性が高いビジュアル表現で高感度なイメージを訴求している。今春からは、大阪市内のホテルで日傘のレンタルサービスも開始し、社会貢献活動に取り組む。
同社は19年に、遮光商品を扱うブランドとしてEC販売をスタートした。主力は完全遮光の日傘で、国内の工場で特殊加工した生地を使用している。持ち手には天然竹を使用し、カラーネップやシャンブレー素材のバイカラー、アーチ型など素材や形状も様々なものを揃える。中心価格は1万2000~1万3000円。帽子やフェイスマスク、アームカバーも扱う。

これまでは機能性を強調したビジュアル表現だったが、遮光アイテムに参入する企業が増えたため、機能面だけでなくファッション性を伝える方針に変えた。24年7月にECを刷新し、日傘を持つスタイルがイメージできるようなロケ撮影のビジュアルを使用している。
ホテルでの日傘のレンタルサービスは、宿泊者への熱中症対策、日本の日傘文化の発信、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みとして始める。A品同様の品質ながら、生地の張りが悪かったり、針穴の補修跡が目立つなどB品として扱っているものをホテルに無償提供し、紛失や修理も同社で負担する。海外の旅行者が多い大阪市北区の「ノウムホテル」で始め、今後も提携するホテルを増やす考えだ。