パンダの食べ残した竹をアップサイクル アドベンチャーワールド

2023/06/22 13:00 更新


パンダが食べない幹の部分をチップ状にして集成材に加工

 ジャイアントパンダの飼育、繁殖で知られるテーマパーク、アドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)はパンダが食べ残した竹をアップサイクルしたテーブルウェア「パンデイズ」を開発、6月16日まで東京ビッグサイトで開かれた「インテリアライフスタイル展」で発表した。19年から竹の伐採によって里山をまもり、パンダの食べ残した竹や糞を有効資源としてアップサイクルする「パンダバンブープロジェクト」を進めている。これまで白浜町と共同でアオリイカの産卵床の製作などに取り組んできた。今回のパンデイズもその一環。

 アドベンチャーワールドは現在、4頭のパンダを飼育している。食料となるのは3~4メートルに成長した竹の上部、枝葉の付いた部分のみで、竹幹の部分はこれまで年間約100トンが廃棄されてきた。この幹をチップ状にして、集成材に加工。「パンダと竹を通じて、地球への思いを毎日(デイズ)の食卓に」をコンセプトに、和歌山の伝統的な木工技術によって竹の強さとしなやかさを生かした機能的なテーブルウェアに仕上げた。商品はトレイやバターケース、マグカップ、ボウルなどで、価格は3000円台から1万3000円台。「日常生活の中で資源循環に対する気付きが芽生えることを期待している」としている。



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