鹿島は、札幌市中央区南1条西4丁目で開発を進めている「札幌4丁目プレイス」の商業施設「4PLA」(4プラ)で、1階の3店を4月25日に先行開業する。加えて、今夏の全面開業に向けて多様なクリエイターが参加する館内アートワークを順次展開する。
先行開業するのはビルの顔となる店舗で、時計の「チューダーブティック札幌バイボルテ」、アウトドアの「アークテリクス札幌ブランドストア」、ティーカフェ「ゴンチャ」が出店する。
4プラは、大通りに面したファッションビルの旧4丁目プラザ跡地に、地上13階、地下2階、延べ床面積約1万8800平方メートルのオフィスと商業の複合ビルを建設するもの。ビル名は札幌4丁目プレイス、商業施設名を4プラに決めた。
商業施設は地下1階から地上3階で、来街者やワーカーなど多様な人々の「新しい活動の場」として、地下1階に昼飲みもできる「オドリバ大通バル」、1階と3階に誰もが気軽に利用できる共用空間「まちのリビング」を設ける。
4プラが新しい活動の場となり、来街者に来館する楽しみを提供したいとの思いから、地元出身者やスタートアップ、大学など幅広いクリエイターたちと共同して作品を創作・展示する。工事中の仮囲いには、ヘラルボニーと共同し、主に知的障害のある北海道出身アーティスト5人の6作品を展示しており、開業後は作品をパネルにして館内に展示する。まちのリビングは、ヘラルボニーが契約する作家4人のアートデータを活用し、個性的でユニークな空間にする。
また、金沢工業大学と鹿島が共同研究を行っている3Dプリンティング技術と「CO2-SUICOM」(シーオーツースイコム)を組み合わせた技術開発の一環として、札幌駅前通沿いに同技術を用いたベンチを設置する。
家具の循環型アップサイクルの「家’S(イエス)」(富山県高岡市)と共同し、札幌にゆかりのある人の家や倉庫に眠っている木彫りの熊を収集し、公募を経て決定した地元アーティストとともに木彫りの熊をアート作品として生まれ変わらせ、館内に展示するなど、クリエイターと共同した様々な作品を館内に展示する。