パルの300円を中心に多彩な雑貨を提案する「スリーコインズ」は11月12日、東京・原宿の明治通り沿いに初の旗艦店スリーコインズ原宿本店をオープンする。商品カテゴリーの充実とともに、大型店戦略を推進し、今上期(21年3~8月)のブランド売り上げは前期比83.8%増。旗艦店は、「売り上げ一番店も目指すが、ここで新しい挑戦をしてブランド全体の価値を上げていく場所」(肥後俊樹ブランド長)と位置付け、店舗デザインから品揃えまで独自の切り口を盛り込んだ。
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227店目(スリーコインズプラス含む)となる原宿本店の売り場面積は約415平方メートル。通常、大型店は「スリーコインズプラス」として出店しているが、旗艦店はスリーコインズの屋号にした。倉庫をコンセプトにした内装は、既製品を多く用いながらも、大理石風の鉄パイプを採用するなど、インダストリアルな空間の中にひねりを入れた。
品揃えは、キッチン用品やアクセサリー、インテリア、軽家電などの9カテゴリーに加え、限定商品やサービスを用意。20年から扱う食品を、イラストレーターと協業してアートをのせたパッケージで打ち出す「グッドムードフード」、人気フルーツサンド専門店「fufufu IZUMO」との協業商品、生花などを限定で提案する。
12月からはイメージ・マジック(東京)と協業し、人気商品にカスタマイズプリントできる限定サービスも開始する。発信強化のため、数万人のフォロワーを持つ社内インフルエンサーのスタッフも店頭に配置する。
スリーコインズは上期、新規出店が13で、既存店ベースでも増収。今期の売り上げは、1日1億円ペースで推移している。前期の売り上げ実績は259億6000万円。
下期も上期同様の出店を進めるほか、来春は今春以上に出店や既存店の増床に注力する。「この間、330~495平方メートルの店作りに取り組んできたが、660平方メートル規模はこれから。旗艦店を生かし、ブランド全体をさらにバージョンアップしていく形で実現していきたい」と話す。

