21年春夏向けのレディスシューズは、サンダルが豊富になった。ミュール、トングサンダルなど女性らしいデザインが、スクエアトウのモダンな輪郭で表現されいる。また、リラックスムードのフットベッドサンダルが、多彩なファブリックや色柄を伴なって新鮮みを出している。
(須田渉美)
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官能的でモダン
昨春夏以上に目立つのは、ミュール型のサンダル。すっと履ける気軽さを生かし、カットラインに工夫が凝らされる。クラフト的な作りが魅力の「ロランス」は、サークル型のモチーフと帯状のレザーを編みこんでジオメトリックなフォルムのミュール(4万円)に仕上げた。
継続トレンドのトングディテールをはじめ、親指の付け根にアクセントを加え、官能的な表情を出す傾向は続きそうだ。同時に、履き心地の良さも丁寧に考えられている。「ピッピシック」は、トングとミュールを一体化させたような6.5センチヒールのサンダル(3万2000円)を作った。クッションを利かせたソールに、ステッチを入れてトウを薄く仕上げる。指先をきれいに見せ、足の裏に掛かる負荷を抑える作り。
「マナ」のトングサンダル(3万1000円)は、足の内側を覆うスクエアカットでモダンな表情。6.5センチヒールでヌーディーに見せるが、甲の上部をしっかり押さえたパターンで安定感もある。
イタリアの「ブレンタ」は、素足の美しさを際立たせるミニマムなサンダル(3万9000円)を作った。リザードの型押しレザーが甲に映え、きりりとした女性らしさがある。