【21年春・新卒採用】今月前半に相次ぎ合同イベント

2020/02/07 06:28 更新


 21年春新卒者を対象とした企業の採用活動と、学生の就職活動が早期化している。経団連の採用活動の解禁日などの縛りがなくなったこともあり、既に採用活動を始める企業が増加。ファッションビジネス(FB)業界でも大学の授業が終わった2月から、FB企業数十社が集まる合同就職イベントを開く動きが目立っている。

 マイナビとMORIパーソネル・クリエイツは2月2日、東京で「ファッション業界・業界研究フェア」を開いた。昨年に続く2回目の開催で、前年より4社多い20社が参加。例年通り3月前半、4会場で「FB就職セミナー」を予定しているが、業界横断型の「マイナビ業界研究エキスポ」に合わせて、FB業界研究フェアも開催。エキスポ会場と別フロアだったため前年より人数は減ったが、FB志望度の高い学生670人が来場した。

 日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)は2月8日、都内で「アパレル業界インターンシップ合同セミナー」を開く。他業界や一部のFB企業、学生の動きの早期化と、通年採用など多様化に対応し、集合型ワンデーインターンシップ形式で開催。昨年に続く2回目で、前年より5社少ない22社が参加を予定。学生の大手志向が強まり、FB業界の人気が低下するなか、前年並みの200人の来場を確保したい考えだ。

 スプラウトが運営するファッションアパレル業界専門の新卒サイト、ブランドキャリアジュニア主催の「ファッション・アパレル業界合同就職セミナー」は前年より1カ月以上早く、2月10日に東京、21日に大阪で開催する。「年々、学生と企業の動きが早まり、3、4月が面接や選考のピークになる」と見て、学生が業界研究や企業研究を始める時期に合わせ、合同セミナーの開催を前倒しした。

 参加企業は、東京が29社、大阪が13社で前年比微減ながら、外資系が東京で16社、大阪で8社と増え、過半数を超えた。「『シャネル』『グッチ』など、ほかの合同セミナーには参加しない出展者も多く、ラグジュアリー志望の学生が集まりそう。3月下旬に開催して来場者が減った前年と比べ、東京は4割増の700人、大阪は倍増の300人の来場を目指す」という。

 繊研新聞社も、FB業界の就職準備のための「センケンjobフェス」を東京で2月13日、大阪で28日に開催する。東京は30社、大阪は24社が参加する予定。2月前半に東京では四つの合同イベントが相次いで開催され、学生の動きが分散する懸念もある。FB業界でも3月を待たずに採用・就職戦線が過熱しそうだ。



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