【まとめ】今春オープンの大型商業施設3選!

2016/04/21 17:00 更新


今春、全国で注目の商業施設が次々とオープンした。
今回は特に注目度の高い大型施設、「ニュウマン」「東急プラザ銀座」「大名古屋ビルヂング」の3施設を一挙に紹介する。

 

ニュウマン

 

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ニュウマン

 

【3つのチェックポイント!】

■新宿にルミネとして4館目

■30~40代の大人を狙い、上質、高感度なテナント構成

■テナント1店ごとの空間をゆったり

 

 ルミネが手掛けるJR新宿駅新南口の新施設「ニュウマン」。JR東日本が開業する大型複合ビル「JR新宿ミライナタワー」(地下2階~地上32階)内と、線路上空部、駅構内にファッション・雑貨、飲食店を中心に約100店を導入、第1期はタワー内の1~4階(中2階含む)を主体に約60店がオープンする。第2期は飲食店を主体に4月15日に開業し、全体で年間売上高200億円を目指す。

 若手クリエーターを起用して環境設計など施設作り全てで新しい要素を取り入れたことも特徴。ワン・トゥー・ワンの接客を好む、高感度な大人の女性を中心客層とするため、テナント1店ごとの空間をゆったりさせ、共用部を含めて天井も従来のルミネよりも高くした。

 フロアによっては間仕切りをガラスにし、空間をより広く見せる工夫もした。通路や壁などは緑の植栽で満たした。館内の照明やBGMにもこだわり、可聴域を超える高周波が脳を活性化し「美と感動、健康の脳機能を高める効果がある」という「ハイパーソニック・エフェクト・サウンド」を導入した。線路上空部の施設の屋上には菜園、屋上より1階下の6階の屋外には広場も作った。

 

ニュウマンインフォメスタッフ
インフォメーションも既存施設とは変え、制服も刷新

 

 テナントは、新業態や商業施設初を中心に30~40代の大人向けの上質、高感度な店が揃った。通勤・通学客の多い新宿で新しい客層を呼び込むため、ワンランク上の品揃えで挑む。

【関連】
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【動画】ルミネのNEWoMan、明日第1期が開業

 

東急プラザ銀座

 

東急プラザ銀座キロロラウンジ②
東急プラザ銀座の6階「キリコ・ラウンジ」は広々とした空間に日本の風景を表現

 

【3つのチェックポイント!】

■「クリエーティブ・ジャパン」をコンセプトにした“和”を感じるデザイン

■30代の大人の男女を対象に国内外の高感度なファッション・雑貨、飲食店など125店

■カフェや休憩スペースなど、“くつろげる空間”を意識

 

 東急不動産が東京・銀座5丁目に開業した東急プラザ銀座。「クリエーティブ・ジャパン」をコンセプトに、「30代の大人の男女」を主対象としたファッション・雑貨、飲食店など125店を揃える。「ゆったりした空間」を意識した作りも特徴で、屋上に大きな広場を設けるなど共用部の休憩スペースを充実した。環境デザインにも新しい要素を取り入れている。

 地上1~2階は「バリー」「エンポリオ・アルマーニ」「ストラスブルゴ」などファッションの旗艦店、1~3階に三菱電機のカフェ併設の体験型ギャラリー・イベントスペースを入れる。

 3~5階はファッション・雑貨店中心、6~7階は「日本を世界に発信」する「ファインド・ジャパン・マーケット」とし、6階は東京・下町や京都などの雑貨店、通販サイト「藤巻百貨店」の実店舗1号店、7階は東急ハンズの新業態「ハンズエキスポ」などが出店する。10~11階は20店の飲食店が入る。

 

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バリーの旗艦店

 

 地下階(計28店)は「ギンザマルシェ」とし、東京メトロ銀座駅に直結する地下2階は新業態を中心としたベーカリーやカフェ、飲食店とジュンのフード・生活雑貨・ファッション「サロン・アダム・エ・ロペ」、地下1階は「タリーズコーヒー」のバールスタイルの新業態や、生活・服飾雑貨店で構成する。

 施設の外観や館内の壁面などを日本の伝統工芸である「江戸切子」をモチーフにデザインした。6階には土壁や格子、黒く染色した杉を使って日本の風景を表現した約660平方メートルのラウンジ「キリコ・ラウンジ」を設置。カフェを入れ、休憩できるスペースも作った。

 ラウンジでは東急グループの複合文化施設、東急文化村と連携したアートなどのイベントも定期的に行い、「コト提案」も積極化する。屋上は緑の植栽を配し、しだれ桜の木も植えた「グリーンサイド」、広い水盤を中央に配した「ウオーターサイド」からなる約660平方メートルのオープンテラス「キリコ・テラス」。カフェと約160の座席を設けた。

【関連】
東急プラザ銀座3月31日開業

 

大名古屋ビルヂング

 

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大名古屋ビルヂング

 

【3つのチェックポイント!】

■三菱地所が「丸の内スタイル」と呼ぶ、東京・丸ビルや新丸ビルで見せたテナント編集ノウハウを活用

■キーテナントは「イセタンハウス」。名古屋で初の「イセタン」の冠がついたショップ

■地元企業も既存店とは異なる業態で出店

 

 名古屋駅前にグランドオープンした大名古屋ビルヂング(地上34階、地下4階)。ショップ&レストランは5階から地下1階までの1万2500平方メートルで、うち、物販は5000平方メートルと小規模だが、三菱地所が「丸の内スタイル」と呼ぶ、東京の丸ビルや新丸ビルなどの開発で見せたテナント編集ノウハウで、名古屋にないゾーンを作り上げた。

 注目は、キーテナントとして地下1階から地上2階の3フロアで展開する、「イセタンハウス」。三越伊勢丹が「伊勢丹新宿本店の編集・提案力をベースに地域特性に応じたMDの最適バランスを実現する」という中型ファッションストアの1号店だ。百貨店としてではなく、ファッションの専門店という位置づけですが、名古屋で「イセタン」の冠がついたショップが初上陸する形だ。

 

イセタンハウス リ・スタイル
イセタンハウスの「リ・スタイル」

 

 イセタンハウスは約3000平方メートルで、伊勢丹新宿本店のMDや発信力を複合化して見せる。東京発のファッションに親和性を感じる30~40代の高感度層を対象に、自主編集売り場を軸にした。

 1階のエントランス前に「リ・スタイル」を配置。2階はウェルビーイング(健康的な生き方)を切り口に、メンズやレディス、キッズ、雑貨といったカテゴリーの枠を超えて編集。スポーツの最中から運動後のリラックスタイムまで、シーン別に商品を揃える。オリジナルブランド「ニッポッピン」「イセタン・タータン」も初めて常設した。

 テナントゾーンは2階にイセタンハウスと連動性を持たせたセレクトショップの新業態やインポートカジュアル、クリエーターズブランドなどを配置し、名古屋でこれまでなかった新しいファッションシーンを提案する。3階は顧客のギフトモチベーション、セルフユースに対応した都市型高感度ライフスタイルゾーンとした。

 全体の30%を占める地元企業も既存店とは異なる業態で出店している。インテリアショップを名古屋や東京で展開する林物産(名古屋)は新業態「プライズ」の1号店を出した。

 ファッショナブルでトレンドを意識したライフスタイル雑貨で、自分や大切な人へのプレゼントをコンセプトに1800アイテムを集めた。こだわりを持つ大人に訴える。靴のマドラス(名古屋)は「マドラス」ブランドで価格帯も既存店より高め、オーダーも取り入れ、上質な大人の男性のショップを演出している。同店だけの限定モデルも打ち出している。

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