ビギのレディスウェア「プルミエアロンディスモン」 大人女性向けセレクト業態として成長

2023/06/28 10:59 更新


 ビギのレディスウェア「プルミエアロンディスモン」が大人の女性に向けたセレクト業態として成長している。16年春の開始以来、ブランドらしさを大事にしてオリジナル商品を作ってきたことが、40~50代を捉えた。4月に六本木ヒルズに新規出店して直営店数は11。

 今春夏は、パステル系の色使いが目を引いて新規客の購入を誘い、既存店売上高は前年同期を20%近く上回る。主軸はメンズライクなエレガンスと、フェミニン要素を掛け合わせるフレンチスタイル。そこからぶれずに、抜け感のあるシルエットを提案し、より多くの客層に認知されている。小物雑貨は仕入れだが、商品構成の85%、売り上げの90%はオリジナルのウェアが占める。

 事業部には3人のデザイナーと専属のパタンナーが所属し、一点一点のフォルムを丁寧に確認し、素材を厳選して、イージーケアの機能性も配慮して企画してきた。売れ筋のドレスは、肩や首周りのギャザーを調整し、メリハリを付けてふんわりボリュームを出したシャツドレスなどが支持される。テーラードジャケットも、クラシックな美しさを残して軽やかに羽織れるように仕上げ、象徴アイテムの一つになっている。

コーディネートのバランスも細かく調整する(23年秋冬展示会から)

 単品の完成度の高さと、スタイリングのバランスの見極めも強みの一つ。試着した複数商品を購入する客は多い。春夏の平均客単価は3万2000~3万6000円。六本木ヒルズ店は4万円台。一方、売上高に占めるEC比率は13%にとどまるため、中長期的には約30%に底上げしたい考え。

 今後も「テイストを広げることより、世界を絞って運営することを心掛けたい」と大槻聡士ディレクターは話す。「納得のいくものを企画して商品構成すること、それらをきちんと説明して販売する接客の環境を整えていきたい」とし、近い将来、都心で路面の旗艦店を出すことが目標の一つという。



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