【パリ=小笠原拓郎、青木規子】ウィーク中盤は、老舗ブランドのショーが相次いだ。実力派ブランドによるコンセプチュアルなデザインも目立つ。不定形なフォルムや2着の服を合体させるといったデザインで、服のあり方を考えさせる手法が広がっている。
(写真=大原広和)
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ジバンシィは今回のパリ・コレクションのハイライトの一つといえるショーだ。クロエで優しい女性像を描いてきたクレア・ワイト・ケラーが、ジバンシィをどう変えていくのか。ふたを開けてみれば、ジバンシィらしいシャープさと厳かな空気をベースにしたラインで、クロエ時代の優しいイメージとは全く違うものとなった。
黒いトレンチコートにゴールドのチェーンが揺れ、黒と白のプリントドレスは風をはらんでふわりと揺れる。テーラードジャケットはアシンメトリーなプリーツスカートと合わせて軽快に、ブラウスは袖付けの部分だけふんわりとボリュームをもたせてエレガントに仕上げる。
ベアトップのドレスは襟ぐりを鋭角にカット。チュールのレパード柄のトップやリップ柄のシャツなどの装飾が、シンプルなミニスカートやミニドレスを彩る。
レディスとともに見せたメンズは、シャープなシルエットとスクエアショルダーのトップがポイント。ヨークを切り替えたテーラードジャケットやデニムのセットアップなどがキーアイテムとなる。シャープなラインにグレンチェックやアニマルプリントをのせた。