18春夏パリコレ メゾンの伝統背景に現代を描く

2017/10/03 04:30 更新


【パリ=小笠原拓郎、青木規子】ウィーク中盤は、老舗ブランドのショーが相次いだ。実力派ブランドによるコンセプチュアルなデザインも目立つ。不定形なフォルムや2着の服を合体させるといったデザインで、服のあり方を考えさせる手法が広がっている。

(写真=大原広和)

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 ジバンシィは今回のパリ・コレクションのハイライトの一つといえるショーだ。クロエで優しい女性像を描いてきたクレア・ワイト・ケラーが、ジバンシィをどう変えていくのか。ふたを開けてみれば、ジバンシィらしいシャープさと厳かな空気をベースにしたラインで、クロエ時代の優しいイメージとは全く違うものとなった。

 黒いトレンチコートにゴールドのチェーンが揺れ、黒と白のプリントドレスは風をはらんでふわりと揺れる。テーラードジャケットはアシンメトリーなプリーツスカートと合わせて軽快に、ブラウスは袖付けの部分だけふんわりとボリュームをもたせてエレガントに仕上げる。

 ベアトップのドレスは襟ぐりを鋭角にカット。チュールのレパード柄のトップやリップ柄のシャツなどの装飾が、シンプルなミニスカートやミニドレスを彩る。

 レディスとともに見せたメンズは、シャープなシルエットとスクエアショルダーのトップがポイント。ヨークを切り替えたテーラードジャケットやデニムのセットアップなどがキーアイテムとなる。シャープなラインにグレンチェックやアニマルプリントをのせた。

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