ビームスは17~18年秋冬から、レディスの新ブランド「マチュアリー」の販売を始める。「ビームスボーイ」で育ち、大人になった女性に向け、上質な素材や凝ったパターンを取り入れた「モードトラッド」を提案する。9月からビームスボーイの国内16店でコーナー販売するとともに、ECも開始する。
ビームスボーイは18年で設立20周年を迎え、客層には30~40代も増えてきた。「トラッドやワーク、ミリタリーに親しんで育った層は、年齢を重ねても突然モードにはいかない」。一方で、体型の変化などもあるため、大人が着られる新ブランドを立ち上げた。
ビームスボーイと同じ須藤由美さんがディレクターを務め、外部パタンナーにはデザイナーブランドで経験のある人材を登用。生地も多くが別注や作り込みだ。「ありものをアレンジするのではなく、全て一から作っている」(須藤ディレクター)という。
17~18年秋冬は「ワールドトラベル」をテーマに、細かなウクライナ刺繍のスモックブラウス(2万3000円)や、サテンジャカードのウエスタンシャツ(1万5000円前後)フリルをたっぷり飾ったマタドール風ジャケットなどを作った。
「今まで買ってきた服に合わせて着て欲しい」と、カタログでは古着や私物を混ぜて撮影している。素材やパターンにこだわりつつも、価格はビームスボーイの1.3~1.4倍前後。
マチュアリーが狙う30代以上の大人女性向けカジュアルゾーンは最近、注目度が高い。16年3月に単独店を出した「ロク」(ユナイテッドアローズ)をはじめ、今春は「シーナリー」(ルミネとパルの共同開発)、「ガレージオブグッドクロージング」(ストライプインターナショナル)、「プリファー・シップス」(シップス)と、各社が業態開発を進めている。