今期125億円赤字のPB「ゾゾ」、戦略を見直し

2019/01/31 20:25 更新


 ゾゾはPBである「ゾゾ」の戦略を見直す。ゾゾスーツでの体型計測なしで購買できるように、体型予測エンジンの利用と商品型数の拡大で、来期(20年3月期)は収支トントンをめざす。

 第3四半期までのPB事業の商品取扱高は約23億円で、通期見通しも約30億円にとどまる見通し。今期はPB事業で125億円の赤字を計上する。約半分は体型測定スーツの製造や配布によるもの。

 今後は戦略を見直し、ゾゾスーツによる測定はフォーマルアイテムを購入する場合、もしくは海外ユーザーのデータ取得、キッズ向け販売に限定利用し、製造や配布コストを減らす。

 カジュアルアイテムの購入ではスーツによる体型測定なしで買えるよう、体型予測エンジンを3月までに開発してゾゾタウンに装備する。

 商品面では、大きなヒットを狙って開発品番を絞り込んでいたが、これまでの5~10倍の型数を企画し、ユーザーのニーズに応える。ただし、企画するのは定番品とする。

 サイズの豊富さが非効率的では、との指摘もあるが、「サイズの幅広さこそ差別化のポイント」とし、体型データを基にしたコンセプトは継続していく。

 生産については、これまでテクノロジーを含め、自社開発を進めてきたが、「リスクを低減する、他者とのオープンイノベーションで進めていく」という。

 今後のPBでの収益見通しは、来期に収支トントンに持っていく構え。「大きな勉強代になった。来期以降に跳ね返す」(前澤友作社長)とする。



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