E・ゼニア、伊ボノットを傘下に 

2016/10/13 06:03 更新


 伊エルメネジルド・ゼニアグループは、レディス主力のテキスタイルメーカー、ボノットの株式60%を取得し、子会社化した。販路、物作りの技術とノウハウを共有し、レディスを中心に新規開拓に力を入れる。ボノットは株式の40%を保持し、当面の経営体制に変更はない。

 ボノットは、ミラノから約250㌔東に位置するべネト州ビチェンツァを拠点に、整経から製織、仕上げ加工を一貫するテキスタイルメーカー。1912年に創業し、現在は3代目にあたるロレンツォ、ジョヴァンニ兄弟が経営の舵(かじ)を取る。

  15年度連結売上高は前年並みの3300万 ユーロ で、16年度は3400万 ユーロ に拡大する見通し。伊のほか、中国、仏、独、米国などに販路を持ち、輸出比率は45%。ロレンツォ・ボノットCEO(最高経営責任者)は「今後、グローバルに広がる市場で存在価値を維持していくためには、強いパートナーが必要」と判断したという。

 従業員は200人。工場は最新のコンピュータージャカードから20年代のシングル幅シャトルまで計50台の織機を所有し、年産200万㍍。天然繊維、化合繊を問わず「様々な素材をミックスして新しいテキスタイルを作る」ことを得意とする。ジョヴァンニ・ボノットクリエイティブディレクターが率いるデザイナーチームによるトレンドを取り入れた企画と新しい発想、長く培ってきた技術力に定評があり、開発段階から密に取り組むデザイナーブランドも多い。毎シーズン500ピースを製作し、中心価格は1㍍当たり15 ユーロ 前後。

様々な素材を交織した意匠性豊かなテキスタイルで、伊、仏、米国などのデザイナーブランドから支持が厚いボノット


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