公益財団法人の日本服飾文化振興財団(重松理・理事長)は、所有する「イヴ・サンローラン」のビンテージの展覧会「モン・イヴ・サンローラン」を、東京・銀座のポーラミュージアムアネックスで行っている。25日まで。70~80年代を中心としたアイテムを並べており、時間を超えた美しさを感じることができる。同時に、ビンテージとユナイテッドアローズ(UA)の16~17年秋冬オリジナル商品とを組み合わせたスタイリング写真や、ムービーも展示している。
■ヴィンテージと現代のリアルクローズを融合したファッション展「Mon YVES SAINT LAURENT」
展示しているのは、同財団評議員でモデルの小林麻美さんが寄贈した約180着の中の一部。ボウブラウス、タキシードジャケット、サファリジャケットといった、ブランドを代表するアイテムがずらりと並ぶ。美しいカットやシェイプは今見ても新鮮でインスピレーションを刺激し、古臭さは感じさせない。
写真やムービーでは、ビンテージと今のアイテムを合わせたミックススタイルを見せている。古着ミックスがトレンドとして街に広がる中で、「リアルクローズであると同時に、それだけではない迫力があるサンローランのビンテージミックススタイルを見てもらうことで、ファッションにあまり興味がなくなっている今の消費者に、ファッションの楽しさを感じてほしい」と、同展に携わったUAファッションマーケティング部の久保田正子さん。
同財団は、「服飾に関する知識の普及と服飾文化の伝承」を目指し、14年4月に重松理UA名誉会長が設立。東京・赤坂のUA本社内に、ビンテージ衣料や雑誌アーカイブ、生地見本などを揃えた資料館を持ち、デザイナーや企画担当者らに予約制で開放している。