YKKアワード、アパレル部門グランプリ決定

2016/10/08 06:18 更新


 YKKグループが主催する学生を対象にしたファッションコンテスト「第16回YKKファスニングアワード」の授賞式が6日、東京・墨田区のYKK60ビルで開かれた。アパレル部門のグランプリは、中野東日里さん(東京モード学園)の「for when...」に決まった。一方でファッショングッズ部門は該当者なしだった。

 今回は全国65校から5890点(前回は5889点)の応募があり、そのうちアパレル部門4617点(同4599点)の中から21点、ファッショングッズ部門1273点(1290点)の中から9点が入選した。グランプリ以外に優秀賞、審査員特別賞、YKK特別賞が選ばれた。

 アパレル部門グランプリを獲得した中野さんの作品のコンセプトは“震災”。「非常時に備えて一人ひとりが自分の身を守ることがみんなを守ることにつながるのではないか」と考え、防災頭巾、シュラフ、ポーチに変化し、軽くておしゃれに着られるコートを作った。明確なコンセプトを基に裏側のディテールまで考え抜かれ、スライドファスナーやスナップボタンを駆使した機能的で完成度の高いものづくりが評価された。中野さんは「アワードに応募する以前から大事にしてきたコンセプトだったので、グランプリに選ばれて本当にうれしい」と話した。

 YKKの猿丸雅之社長は「16回目ということで審査員側の期待値もどんどん上がっている。我々としてはファスナーが持つ機能もものづくりに生かしてもらいたい。来年も数多くの心のこもった作品の応募を期待している」と締めくくった。

アパレル部門グランプリを獲得した中野さん(写真左)と作品



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