キッズデザイン賞 最優秀賞はYKKのクイックフリー

2018/09/26 06:26 更新


 キッズデザイン協議会(山本正己会長=富士通取締役会長)は25日、子供の安全・安心と成長に役立つ優れた製品・空間・サービス・活動・研究などを顕彰する「第12回キッズデザイン賞」の最優秀賞(内閣総理大臣賞)を発表し、YKKの「クイックフリー」が選ばれた。

【関連記事】YKKのクイックフリー 第12回キッズデザイン賞を受賞

 クイックフリーは、幼い子供が一人でもファスナーの開閉操作を簡単にできるようにスライダー(持ち手が付いている部分)の形状を工夫して差し込みやすくした。ファスナーを閉じた状態で左右に荷重が加わると、スライダーを下げなくてもファスナーが開く解放機能を備える。子供の衣服が遊具に引っかかった時など、危険な場面で衣服が脱ぎやすくなる。

 受賞理由は、「荷重が加わっても外れない工夫をしてきたファスナーが、外れた方が良い場合もあることに気付いたことで、デザインと機能に新たな方向を示した好例」と説明した。YKKの大谷裕明社長は受賞について「最終消費財でもない部品であるファスナーにこれほどの評価をいただいたことは名誉で、ありがたい」とコメントした。現在は「さらに操作性を向上するために開発中」という。

 キッズデザイン賞は累計応募数4549点、受賞数2705点。今回は468点の応募があり、252点が受賞した。その中から同日、最優秀賞や優秀賞、奨励賞など33点を発表した。

YKKの大谷裕明社長と、開発者の小島昌芳ファスニング事業本部商品開発部VF・テープ・デザイン開発室デザイン開発グループ長
「クイックフリー」


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事