【PR】ヤマトインターナショナル 基幹ブランド「クロコダイル」をリブランディング 50代の潜在顧客開拓へ新ライン デジタル活用した顧客アプローチ 単品からスタイリング提案へ

2021/08/30 00:00 更新


 ヤマトインターナショナルは基幹ブランド「クロコダイル」のリブランディングに着手した。大型小売業の衣料品売り場の縮小が続き、コロナ禍が追い打ちをかける中、GMS(総合小売業)を主戦場に50年以上の歴史を積み重ねてきたブランドが大きな改革に乗り出す。今秋冬物から既存の60代以上の顧客だけでなく、50代男女も視野に入れた「クロコダイルコード」をスタートする。商品企画の刷新にとどまらず、本部と店頭が一体となった潜在顧客への伝え方にも踏み込む。

再成長に向け課題克服へ

 クロコダイルは香港発祥のカジュアルウェアブランドで、63年に日本市場で販売を始めた。日本の商標権は同社が取得しており、ワニのマークをアイコンに70年代のワンポイントブームで認知度を高めた。GMSの衣料品売り場を代表するブランドの一つだ。同社売上高(20年8月期で142億5200万円)の大半を占める基幹ブランドで、21年2月末の店舗数が916(直営10、GMSのコーナー906)だった。会員数(LINE@+メルマガ+アプリ)は33万人を超えた。

 人口減・少子高齢化が進み、ECが拡大するなど消費動向も激変するなか、既存売り場での危機感を募らせてきた。そのため、コロナ禍前からリブランディングに向けた顧客へのリサーチを始めるなど課題の克服に着手、「60~70代の既存顧客の満足向上と50代の潜在顧客の獲得がブランドの再成長には欠かせない」(梅川実取締役常務執行役員)と判断した。ブランドの主力顧客である60代の男女は定年退職が延長され、社会で活躍する時代となり、休日もきちんと見えるオフスタイルを求めている。同ブランドではニューノーマル時代の“大人世代”に向けたリブランディングでさらなる市場拡大を目指す。これまでレギュラーラインの「クロコダイル」メンズ・レディスに複数のサブライン、スウィッチモーションで構成してきたが、秋冬からサブラインは整理し、新たにクロコダイルコードが加わる。

“大人のTPO”をスマートに演出する「クロコダイル」のレギュラーライン

パンツ軸のスタイリング

 今秋冬からスタートするクロコダイルコードは“シンスタンダード”をコンセプトに、快適に・楽しく・心豊かに過ごす新時代のカジュアル・ドレスコートを一緒に紡ぎサポートする。素材の特性を活かした計算されたパターンから生まれるシルエットはシンプルながら決して地味にならず、着る人を輝かせ上品に演出。過剰な若作りではなく、程よい大人のトレンドを意識したスタイルを提案する。とくにパンツを軸にしたスタイリング提案が強みとなる。レギュラーラインよりも2~3割安い価格設定。アウターで税込み1万1000~2万2000円、ワンピースで9000~1万円、シャツ・ブラウスで8000~9000円、パンツで8000~1万1000円、カットソーで4000~9000円など。秋冬はレギュラーラインと複合した商品構成のGMS内コーナー約100店と直営4店でスタートする。将来的にはコード主力の商品構成によるSC内の出店拡大とECの強化で新たな顧客層の獲得を狙う。

50代男女をメインターゲットにした「クロコダイルコード」を今秋冬からスタート

 新生クロコダイルのコンセプトは「“大人のTPO”をスマートに演出するブランド」で洗練された雰囲気と自由で快適な着心地が心豊かな生活をサポートする。商品テーマは「フレンチタッチブリティッシュトラッド」に原点回帰した。脱フォーマル化の中でもカジュアルながら社会適正を意識した「自分らしいオンスタイル」と、休日シーンにおいても手を抜かず「きちんと見えるオフスタイル」を提案する。レギュラーラインのメインターゲットは60代前後の男女となる。「スウィッチモーションクロコダイル」はアクティブライフをコンセプトに、機能性と社会適正のバランスを維持したスポーティーでアウトドアなライフスタイルをサポートし、地球環境に関心を持つ「サステイナブルマインド」も大切にする。

アクティブライフをコンセプトにする「スウィッチモーションクロコダイル」

デジタル化を加速

 商品戦略の重点は「新たな客層を開拓するため、単品訴求から脱却し、スタイリング提案を徹底すること」。そのため、組織を変更し、MDもスタイリングを縦軸に企画と生産でチームを分けた。ブランドデベロップメント室も設置し、顧客へのスタイリング訴求の店頭への正確な落とし込みを可能にする。4月には東京本社に本部と販売現場をデジタルでつなぐ拠点「平和島ラボ」を開設、約900店の販売員に配布しているタブレット端末を活用したVMDの変更・指示が動画で瞬時に共有されている。商品の見せ方や売り場演出、什器開発などの役割を担い、店頭とECの一貫性も維持する。今後はクラウドベースのデジタルサイネージの店頭での活用や動画コマースによるスマートフォン動画再生画面からのダイレクトな購入などデジタル化をさらに加速させる。

ヤマトインターナショナルが今春から東京本社に新設した「平和島ラボ」によるVMD指示の動画コンテンツ

 同社は創業当時の志を受け継ぎ「ものを創り 人を創り お客様と共に心豊かな毎日を創る」というミッションのもと、これからもお客様に求められるより良い服を作り続けていく。

「60~70代の既存顧客の満足向上と50代の潜在顧客の獲得がブランドの再成長には欠かせない」(梅川実取締役常務執行役員)

お問い合わせ先

ヤマトインターナショナル(株)

IR経営企画室

TEL 03-5493-5629

www.yamatointr.co.jp

企画・制作=繊研新聞社業務局



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