八木通商はバッグブランドの出店や新規ブランドの扱いに力を入れている。「J&Mデヴィッドソン」(英国)は百貨店インショップの出店を進めているほか、8月末と9月中旬に「ジャンニ・キアリーニ」(イタリア)の路面店を東京の銀座と表参道、11月に「トラサルディ」(同)のコンセプトショップを南青山に出す。また、このほど「ザンチェッティ」(同)の独占輸入販売権を取得し、19年春夏から高感度なセレクトショップを主販路に販売する。
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同社は「モンクレール」(同)などウェアを主力とする一方、バッグ、アクセサリー分野も強化している。その方針に基づき、高級感は備えながらも性格の異なるブランドを揃え、市場における対象領域を広げている。
J&Mデヴィッドソンは革製品とウェアのブランドで、バッグの価格帯は15万円前後。100%子会社化によって国内外での出店や卸を加速している。国内では南青山に路面店と、主要な百貨店にインショップを増やし、8月初旬には大丸神戸店にも出店した。
ジャンニ・キアリーニはバッグ・アクセサリーブランドで、昨年に独占輸入販売権を取得した。上質なレザーを使ったバッグが主力商品で、価格帯は5万円以下。「手が届きやすいラグジュアリーブランド」として、〝アクセシブル・ラグジュアリー〟と位置付けている。今秋から百貨店のコーナー売り場が増えるほか、8月31日に初の路面店を銀座に、9月14日には表参道にも路面店を出店する。
トラサルディは高級革手袋から始まった総合ブランドで、昨年に八木通商60%・本国40%の出資比率でトラサルディ・ジャパンを設立。バッグ、革小物、一部レザーウェアを扱う。11月には南青山5丁目にコンセプトショップを出店予定だ。
19年春夏から独占輸入販売を始めるザンチェッティは、11年にスタートしたバッグブランド。上質な革とゴールドの金属パーツを組み合わせたデザインが特徴で、中心価格帯は15万円前後。全てハンドクラフトのコレクションだ。最近は革以外に帆布やデニム、クリアなPVC(ポリ塩化ビニル)、秋冬はミンクファーやムートンなど毛皮も使う。強みは「上質で品格も備えつつ、著名なラグジュアリーブランドと比べるとリーズナブル」なこと。主販路は高感度なセレクトショップ。31日まで都内ショールームで展示会を開いている。