八木通商、仏フォンテーヌブロー宮殿の絵画購入を支援 パリオフィス開設50周年を機に

2025/12/17 06:28 更新NEW!


今回の取得でフォンテーヌブロー宮殿の「ユリシーズ回廊」に関連する全3作が揃った

 八木通商は、パリオフィス開設50年を記念し、フランスの世界遺産「フォンテーヌブロー宮殿」への絵画購入支援を実施する。「開設はミラノオフィスが先だったが最初に日本向けビジネスができたのはフランス」と八木雄三社長。以降、様々なフランスブランドを日本に紹介・導入し事業成長につながった。「何か恩返ししたい」とフランス文化省の協力を得て、その対象を探してきた。

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 購入を支援するのは、ルッジェーロ・デ・ルッジェーリによる『セイレーンに立ち向かい、カリュブデとスキュラの海峡を渡るオデュッセウス』(1569年作)。古代ギリシャの叙事詩『オデュッセイア』を題材に、主人公オデュッセウスが数々の試練を乗り越える姿を描いたもの。同作品はかつてフォンテーヌブロー宮殿に実在したとされる「ユリシーズ回廊」を証す現存3作のうちの最後の一点で、今回の取得で宮殿は同回廊に関連する全3作を揃えた。

 同社は、以前ローマに現存する唯一のピラミッドを修復支援し、「イタリアでの反響はすごかった」という。しかし、「そうしたことを狙うのではなく、自然にやっているだけ。現地で50年も事業を続ければ、もう現地に溶け込む現地企業。フランス、イタリア、米国の商品を売るにはそれぞれの文化を深く理解することが必要だ。社員の人材教育にもつながる」と事業活動と同時に国際的な文化の交流や理解が大切と話す。



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