ワコールHD "恐慌"を超えた危機感 変化への対応急ぐ

2020/05/19 06:30 更新会員限定


20年3月期の決算発表から

 ワコールホールディングス(HD)の安原弘展社長執行役員、伊東知康副社長執行役員らは、20年3月期の決算発表で、「今回のパンデミックを通じて、消費者の生活様式、価値観が大きく変わる可能性がある。国別、国内の地域別の動きを見極め、流通や消費者の変化に丁寧に地道に対応していくしかない。困難な状況を乗り越え、自らも大きく変えながら次の成長につなげていきたい」と強調した。

 足元の状況は厳しい。4月の売上高はワコールが72%減、ワコールインターナショナル米国が47%減、ワコールヨーロッパが74%減。国内の自社工場および主力協力2工場は5、6月に一部を除き操業を停止し、生産調整に入っている。

 安原社長自身も03年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の時に中国に駐在していたが、「比較できないほどのショック、ダメージであり、恐慌という言葉を超えた事態」と受け止めている。

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