ベトナムでの生産を強化するワコール キーワードは分散化、素材一貫

2023/09/08 06:30 更新有料会員限定


WMJは管理コスト低減や工場間の情報共有化が進行(北陸工場で)

 ワコールの物作りを担う技術・生産本部。消費の多様化、コロナ禍を経た経営環境の変化などを背景に、新たな生産背景の整備を進めている。海外生産では、中国からベトナムを中心とするASEAN(東南アジア諸国連合)へのシフトが続くと判断、ベトナム内での生産の分散化や素材の現地調達を強化する。国内生産は昨年春に新設したワコールマニュファクチャリングジャパン(WMJ)を軸に、高級化、小ロット・多品種対応などを加速していく方針だ。

(山田太志)

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 22年度(23年3月期)のワコール単体の海外生産比率は、コロナ禍前の19年度と比べ3.6ポイント上昇の65%となった。「ワコール」は52%、「ウイング」は80%が海外生産。日本向けの約3割はベトナムワコールが占め、大連ワコール、広東ワコールと続く。コロナ禍でベトナム、中国の生産が一時休止し、回復に時間を要した。ASEANではベトナムワコールの生産構成比が高くなっており、一極集中を避ける必要もあるため、周辺国や協力工場、ベトナム内での地域分散も図りながら進める。

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