ワコールホールディングス(HD)が新たな経営体制、当面の重点方針を発表した。経営から退く安原弘展代表取締役社長執行役員は、中期3カ年計画のスタートとなる22年春に退任し、新たな経営体制に移行する予定だったが、1年遅れとなった経緯を説明。長引くコロナ禍で構造改善策が計画通り進まなかったことが一番の要因だ。さらに会見では、かねてから将来のトップ候補に見据えていた川西啓介氏(次期ワコール代表取締役社長執行役員)が、昨年に米国から帰任した直後だったことも一因に挙げた。
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(山田太志)
創業以来初の最終損益赤字を見込む厳しい環境下でのバトンタッチとなる。HDの代表取締役社長執行役員に就任する矢島昌明氏、ワコールのトップに就く川西氏の起用に関し、安原氏は「両人共に海外経験が長く、グローバルな経営への見識を持つ。収益性の改善をはじめとする内在する課題に対し、構造改革を前進させワコールグループの再建を成し遂げてくれる人材」と思いを語った。
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