《視点》4年半

2024/11/29 06:23 更新


 中国への日本人の短期ビザなし渡航が再開されることになった。20年以来、約4年半ぶりで、以前よりも日数の多い30日以内の渡航が可能になった。

 20年に短期の渡航にもビザが必要になってから、仕事やプライベートで中国に行った人は実感しただろうが、事前の手続きがとにかく大変だった。書類集めも大変だし、「こんなことまで必須?」と思わず首をかしげたくなるような記入項目も多かった。

 今回の措置は日本以外にも韓国などが含まれ9カ国が対象だ。様々な事情でようやく再開になったわけだが、4年半以上の間に失ったものは少なくないはず。取材先のアパレルメーカーの中には、生産国の比重を中国メインから徐々に他国へとシフトしているところもある。

 当たり前だが、渡航が制限されれば、人や文化をはじめとした交流も減ってしまう。かつて隣国に、興味や驚き、親しみ、疑問など様々な感情を抱き社会人になった人たちは少なくない。今回を機に、特に今の若者には交流を広げ、様々なことを感じて欲しい。

(畔)



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