SDGs(持続可能な開発目標)への社会的な関心が高まり、取り組む企業が増えている。他業界だが、先日、家族で利用したビストロ風飲食店では毎日、午後4時から7時に店内で子ども食堂を運営していると聞いて驚いた。
子ども食堂は、子供が1人でも行ける無料や低額の食堂。日本でも17歳以下の9人に1人が貧困状態にあると言われ、子供の食の貧困や孤食、地域社会の人間関係の希薄化などの課題に対応するため、10年程前から増加。23年度には全国9100カ所以上に広がったが、毎日開いているのは2%との調査もある。
感動こども協会という非営利法人は、飲食店併設型の子ども食堂を全国200拠点を目標に拡大中。保育園に続き、学童の待機児童の増加が各地で問題となるなか、放課後の子供の居場所作りとしても有用だ。飲食店の客の少ない時間を活用した二毛作的な店舗運営の発想に感心した。
洋服店でもカフェの併設など二毛作を行う事例はある。子ども食堂は難しいが、地域の人が集まる居場所として、店舗の活用法の新たな可能性を探ってみてはいかがか。
(陽)