《視点》リユースとリメイク

2023/02/14 06:23 更新


 リユース市場が拡大している。コロナ禍も反映してサステイナビリティー(持続可能性)への意識の高まりが大きく影響している。自分が使ってきた物で、まだ使えるなら買い取ってもらおうということだが、特に新品市場で好調なブランド品のリユースの伸びが目立つ。それだけに競合も激しくなっている。

 バリュエンスグループが運営する「アリュー」はリユース品の販売店舗だが、内装や接客、サービスなど来店した時の体験価値を高めることに力を入れている。さらにはリユースによる環境への貢献がわかる工夫も強めている。単にブランド品を揃えるだけでは事業を成長させることはできないということだろう。

 さらに買い取った品をクリーニングするだけでなく、リメイクによる新たな事業も現れている。ファッショングッズ店のフィットハウスの「インヘリテイジ」だ。使用済みのブランドバッグを買い取って、分解し新たなパーツに変えるなどして組み立て直し、新品同様に再生して販売するというもの。リユース品よりも新品度が増す。売り上げも伸びている。当然、職人が必要だが、現在、職人育成に力を入れているという。サステイナビリティーの新たなビジネスが広がっている。

(武)



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