販売員不足が叫ばれる今、モチベーションの異なるスタッフたちをどう束ねるかに苦心する店長が増えている。中堅スタッフは接客が好きで入社し販売をしていることが多いが、若手は接客が好きというわけではなく、仕事だからやっているというスタンス。あるセレクトショップの店長によると、「その意識のギャップで、結果的に店長が店のスタッフから浮いてしまう話をよく聞く」そうだ。
例えば、仕事への意欲が低いために上下関係の意識がなく、店長が指摘しても「で?」という反応。接客がうまくいかなかったら、「今日はヤバイ」で済ませ、なぜだめなのかを掘り下げない。一緒に掘り下げようと店長が質問を重ねると、面倒くさそうにするという。
ではどう対処するのか。その店長は、小さな仕事を任せていくなどして、「進むべき道をうっすらと引くようにしている」という。接客がうまくいった時、なぜ買ってもらえたのか、どういう会話からコミュニケーションが始まったのかなど、成功体験の掘り下げから始めるそうだ。もちろんそれで解決しない場合もあるが、孤立する店長のヒントになればと思う。
(金)