《視点》時流への逆行再考を

2022/11/08 06:23 更新


 サステイナブル(持続可能な)は大きなテーマとなっている。その中でも、アパレルに厳しく突き付けられた在庫問題ではコロナ禍を機に、過剰生産・販売から適時適品や正価販売の施策強化が目立ってきている。

 店頭の魅力維持や機会ロスを無くすための一定の在庫は必要だが、セールや廃棄ありきの大量生産を改善する動きは強まっている。また、一部の企業ではアウトレットモールへの出店を増やして、最終的に商品を廃棄しない施策も増えている。

 最近、アウトレットモールに行った際、平日で客が少なかったこともあり「この商品はアウトレット限定の商品で、お買い得ですよ」と接客を受けた。店内には「新作入荷」の店頭広告も見られた。

 アウトレットショップの店舗数を考えると、アウトレット用の商品生産は仕組みとしては理解している。だが、廃棄ゼロや正価販売強化からは矛盾も感じる。時流やサステイナブルな取り組みに逆行するような施策は考え直す時期にきているように思える。

(伸)



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