《視点》施設の有効活用

2022/10/19 06:23 更新


 セブン&アイグループが昨年11月、大阪府松原市に開業した大型SC「セブンパーク天美」はコロナ下での立ち上がりとなったが、「ほぼ想定内で売上高も計画通り。年間来店客数目標1000万人も達成できる」という。

 同SCの売り物の館内中央吹き抜け「アマミスタジアム」では大型ビジョンを活用した様々なイベントを実施した。閉店後も音楽ライブに貸し出し、店舗からネット配信するなど「施設の有効活用」を進めた。大型ビジョンでは店内情報のほか、食品などの企業CMも放映し、広告収入があるそうだ。

 これまでのSC施設は主に館の売上高を高めるために利用されてきたが、それ以外の興業やスペースの貸し出し、広告収入があれば施設の運営収益は向上する。セブンパーク天美では広告代理店などに頼らず、テナントとも協業しながら自社で企画から運営までイベントを手掛けている。

 近年のSCは飲食比率が高まり、物販店の比率が下がっているが、施設の有効活用を進めることで、さらなる収益性の向上が図れそうだ。

(茂)



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