落ち着きを見せていた新型コロナウイルス感染が再び拡大傾向となっている。東京の展示会場では「また遠方のバイヤーの足が遠のくのでは」と懸念の声も出始めた。一方で、専門店向け卸メーカーから「ピーク時の売り上げには回復していないが、内容は良くなっている」ともよく聞くようになった。新型コロナで、展示会のサンプル削減や生産調整など無駄な商品を作らない施策を強め利益率が上がっている。先物を発注する専門店が少なくなっており、期近に引き付けた提案なども在庫削減につながっている。
新型コロナではメーカーと専門店の双方が厳しい環境となった。諸事情はあるが、返品や発注商品の未引き取りなど「企業の姿勢が見えた」と、厳しい時期だったが信頼できる専門店の見極めができたとも聞く。これを機に、売り上げは落ちるが、一緒に取り組んでいける取引先に絞るなど企業の再構築を進めることで、内容も良くなっているようだ。
新たに共感できる若手経営者の取引先が増えるなど、反転攻勢にでている企業も。専門店の期待に応える企画作りにも努め、互いがよりよい関係で取り組んでいくことがますます重要になっているようだ。
(伸)