《視点》時短営業

2022/07/20 06:23 更新


 新型コロナウイルスの感染者数が全国で急増し感染拡大の第7波に入った。まだ時短営業や行動制限は必要ないといわれ、経済活動に支障はなく、学校が夏休みに入る点も救いだが、救急車のサイレンを聞く機会が増え、身近に感染の危険が迫る不安を感じている。

 第7波での時短営業の要請も心配だが、近所のクリーニング店は第1波の時に営業時間を変更して以降、いまだに時短営業を続けている。長年、お世話になった個人経営の店が後継者不在で店を閉め、コロナ下になる少し前に会員になったチェーン店だ。午前8時~午後8時の営業で、通勤前や帰宅後も利用できる点が魅力で選んだ。しかし今は午前10時~午後7時の営業で週末しか足を運べず、不便な状況が続いている。

 感染者が減ってきた5月ごろ、いつから通常営業に戻るか聞いたところ「コロナ下で従業員を減らしたので現在、新規募集中だが、人が集まらず営業時間を戻せない」とのこと。元々、早い時間と遅い時間の従業員は確保しにくいのだろう。24時間営業のコンビニエンスストアなど、消費者の利便性に偏重した営業時間に慣れてしまったが、時短営業の方が従業員は働きやすく、省エネで環境にも優しい気がする。

 便利さと従業員の生活のどちらを重視するか。コロナを機に、社会の仕組みも改めて問われている。

(陽)



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