当たり前だろとツッコミを入れられるかもしれないが、30年近く生きていると「サービスにも終わりがあるのだ」と痛感する機会が増えてきた。ウィズコロナで特にそう思うようになった。
1994年創刊の関西発ストリートカルチャー誌『カジカジ』がこのほど、公式インスタグラムで休刊を発表した。大学時代を大阪で過ごした記者にとってファッションメディアに興味を持つきっかけを与えてくれた雑誌の一つだっただけに、休刊を知って寂しい気持ちになった。記者以上にショックを受けた人も少なくないだろう。
コロナが追い打ちとなり、終わりを迎えるブランドや店が目立っている。後の祭りになる前に、愛好するサービスに対してはしっかりとお金を払わなくてはと思わされる数カ月間であった。
一方でサービスを提供する側も熱量が大きいファンだけなく、熱量の小さいファンも気軽に支援ができるような多様なサービスを用意する必要があるかもしれない。働き方や私生活が一層多様化するなか、今までのサービスだけでは消費者を満足させられない。
(友)