年末に税理士の友人と久しぶりに会った。彼が所長を務める事務所を見せてもらったところ、以前よりも勤務するスタッフ用のデスクが減っていることに気付いた。
その事務所はここ数年で業容が拡大。景気が良いと聞いていた。人が増えていそうなのにと不思議に思い理由を聞くと「仕分けなどの単純な業務は今やAI(人工知能)が肩代わりしてくれる。人間はその内容を最終チェックするだけでよく、以前ほどスタッフを抱える必要がなくなったから机も減らした」との答えが返ってきた。
「AIははやり言葉ではなくなった。これから実装の時代が始まる」とよく聞くようになったが、身近なところで変化を目の当たりにすると、いよいよ現実のものになってきたと感じる。かつて予測されたように、AIの発達と普及で、これまで人が担ってきた一部の知的労働やデスクワークが取って代わられ、業務全体の省力化につながっている。
とはいえ人の仕事がなくなったわけではない。税理士の友人は経営のコンサルティングやデータ分析など、高度なノウハウが求められる業務に集中できるようになり、クライアントが増えているという。AIをうまく使いこなしながら、人間にしかできない創造性が求められる仕事にシフトしているのだ。AIとの共存、その答えの一例を垣間見たような気がする。
