《視点》リスク管理

2019/10/17 06:23 更新


 最近SNSで女性インフルエンサーが炎上した。有名ブランドを模倣したようなデザインや、韓国で買い付けた服をオリジナルと称し売っていた。ネットでは購入者から非難の声が飛び交った。その服を販売していた企業は未使用品の回収・返金を発表した。

 SNSの普及で、個の時代に突入した。個人に信用があれば、誰でも、明日にでもブランドとして販売できる。特別な設備無しに低資金で買い付けられる洋服ならなおさらで、それに飛びつくファンもいる。

 だが、服の専門的な知識がなく、自分でデザインしたことが無かった場合どうなるだろう。「生みの苦しみ」を知らず、知的財産権についての知識が乏しければ、安易なコピーや買い付け品にタグだけ付ける姿は想像に難くない。先の炎上では、ファッション業界のデザイナーらしき人から「人気ブランドの上っ面だけまねしたつけが回ってきた」と怒りの投稿もあった。

 企業にとってインフルエンサーの活用は重要度を増している。だが、リスク管理を徹底せねば、逆に企業信用を落とすことにもなる。

(森)



この記事に関連する記事