《視点》高低ミックスの時代

2017/12/08 04:00 更新


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 ブランドやショップが事業を継続するキーワードは「提案」と「信頼」、さらにこれからは「変化」と「驚き」を出して「共感」と「購買理由」を付けてあげることが大事になっている。

 誰もが生活をする上で「安定」を求めたい。事業も前年売れた商品、売り上げ実績を基に、安定的な収益を目指したくなるが、「安定路線=新たな情報や変化がない=マンネリ」というレッテルを貼られ、逆に離脱が生まれている。品揃えのテーマやコンセプトで、客層をはっきりさせることは必要だが、その範ちゅうにこだわらない変化を提案し、購買につなげることが欠かせない。

 ある地方のレディス路面店は、中高価格帯の品揃えの中で、最近は3000円ほどで買える低価格品も数点ほど混ぜて提案し、顧客から好評だ。「同じ価格帯やブランドばかりでは、客は満足しない」。この変化で20代の若い層の来店も増えている。ただし、低価格品は必ず「高見え」するものに絞り込む。客は小気味よい驚きを感じ、高価格商品とセット買いしていくという。

 品質の高い商品、値頃な商品の企画・発掘とともに、その高低ミックスのバランス感覚に共感し、消費する時代になった。(疋)



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