《視点》地殻変動の予感

2017/09/29 04:00 更新


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 ファッションビジネス業界で〝地殻変動〟とも言える動きが始まっている。といっても、M&A(企業の合併・買収)による業界の再編とは限らない。むしろ、プラットフォームと呼ばれる様々な事業基盤を他社と共有・協業したり、あるいはコンサルティングサービスの形で提供するような動きだ。最近では、大手のアパレル企業が共同配送に踏み出している。

 今後予想されるのはデジタル関連の技術。中小・零細の多いファッションビジネス業界では、単独企業だけでEC関連のシステムなどへの大きな投資を行う資本力がない。しかし、手をこまぬいていては、市場から退場させられる。

 ある程度資金力のある企業では、システムの導入などは可能だが、そこで蓄積されたノウハウなどは売り物にもなる。あるいは、技術があり、複数の企業を顧客に持つソリューション企業であれば、それを普及しない手はない。さらには、デジタル技術を持つベンチャー系の企業の買収や投資を行うような動きも強まりそうだ。

 事業基盤の共有や協業でコストを削減できれば、デザインや企画、あるいは販売員の確保や育成といった、各社の独自性の発揮につながる。本来なら、こうした動きは単独の企業やグループではなく、もっとオープンで業界全体のものにすべきだろう。

(矢)



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