スタイリストに注目している。リアルの店頭では、専門的な知識や技術を持つ販売員が売れ行きを左右する。対して、ECではサイトの良しあしやブランドのメッセージを的確に伝えられているか。加えて、最近はデジタル技術を活用し、フィッティングやコーディネートもサポートしてくれる。ただ、それだけでは十分ではないようだ。
現在、プロのスタイリストの力を借りて、スタイリングやコーディネートのアドバイスを提供するサイトが増えている。特に、ミドルからアッパーのブランドや比較的高い年代向けでは「不可欠」と指摘する関係者が多い。
困った問題もある。スタイリストの能力は〝感性〟に頼る部分が大きい。既存の資格や認定団体は複数あり、最近は骨格など体の特徴に合わせた考え方も注目されている。様々な〝流派〟に分かれていることが、結果的に職業としてのスタイリストの評価や社会的地位向上の妨げになっている部分もある。現在、統一的な基準や資格の確立を目指す動きがあり、リアルとEC双方へのプラスの効果が期待される。
(矢)