《視点》消費の変化

2017/07/07 04:00 更新


 テキスタイルマルシェや布博(博覧会)、各地の手作り市などテキスタイルや服飾雑貨、アクセサリーやナチュラル衣料を集積して、消費者に直接販売する展示会が好評だ。どこも来場者であふれ、布博などでは歩くのにも苦労するときがあるほど。1メートル当たり数千円するようなテキスタイル、手作り風のボタンや糸などを販売するブースに人が群がる光景がみられる。

 時代の変化をとらえ、今の子育て世代や若い人のライフスタイルに合ったオリジナル性のある商品が、これまでの切り売り・手芸市場とは違った流れを作り出している。購入してオンリーワンの何かを作るだけでなく、部屋のインテリアの一部として飾る人も増えているという。

 そうした消費者を積極的に取り込む挑戦も始まっている。カフェや教室を併設したテキスタイルショップ、自社で製品化している皮革商品の端材を販売しながら、併設した工房の設備を使用できるようにしたショップなど、新たな取り組みが開始されている。

 厳しいと言われてきた手芸市場でも、新たな消費スタイルが生み出されようとしている。生産者や流通の常識や固定観念を超えて消費は変化している。(英)



この記事に関連する記事