気温の低下とともに秋冬物の実需が一気に盛り返した。防寒アイテムを中心に苦戦していたが、11月下旬からコート、ジャケット、ニットアイテムが本格化した。コートはウール、非ウールともにショート丈、軽い素材感に集中した。冬物商戦は例年に比べて約1カ月ほど遅れて活発化した。ただ9、10月の落ち込み分を11、12月で補うまでに至っていないブランドが多い。1月のクリアランスセールは短期集中型になる。セールは在庫量が少なく規模を縮小しており、前半に集中して早期に切り上げる見通し。梅春物など正価品の投入を前倒しする。
(価格は税込み)
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高島屋日本橋店4階
高品質、高機能のコート
売り上げは前年並みだった。堅調だったプレタゾーンがいま一つだったが、苦戦していたNBなど実需品が伸びた。コートは軽い素材感、ショート丈で、ダウン、中わたキルティングのシンプルなデザインが主流。白、黒、ベージュの基本色に集中した。ウール系はカシミヤ混を中心にすっきりしたシルエットのきれいなデザインが売れた。非ウール系、ウール系ともに高品質、高機能への反応が良かった。セーターのほか、ワンピース、パンツ、スカートが上向いた。1月3日からのセールの規模は縮小傾向にあるが、「しっかりと売り切りたい」という。1月末に投入する梅春物など正価品と合わせて底上げする。