アーバンリサーチは4月、ギフト専用のECサイト「musve(むすぶ)」を開設する。実店舗や自社ECサイトに、ギフトを探しに来店する客が多いことに着目した。
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ファッション関連の商品には限定せず、食品やコスメ、家電などを含め、贈答用に使える商品全般をセレクトショップの目利きで集めて販売することにした。
すでにあるアーバンリサーチのオンラインストアとは分けて運営する。自社のECサイトでは、「あくまでファッション商品の販売が主役のため、贈り物を探したいというユーザーにとっては使いにくい」と考えた。
ただ、ギフトサイトでもアーバンリサーチのカードやアプリ会員は購入の際、ポイントをためたり、使ったりできるようにする。スタート時から認知度を上げるため、ネット広告のほか、アーバンリサーチのECサイトでもギフトサイトの存在を告知する。
販売するのは食品、菓子、酒類、化粧品やフレグランス、ベビー用品やリビング雑貨、花や家電など。価格帯は3000~2万円と幅を持たせ、「同僚や友人への日ごろの感謝を伝える贈り物から、家族や恋人へのプレゼント、改まった場面でのお礼の品物まで」対応できる商品を揃える。
従来のファッション分野とは別に、社内でギフト商品専属のバイヤーも配置した。これまでセレクトショップとして培った品揃えのセンスを服以外の商品選びに生かすことで、ギフト商品を売る専業ECサイトと品揃えの面で差別化する。
アーバンリサーチは、18年1月期のEC売上高が前期比30%以上伸びて200億円を突破。全社売上高に占める割合も3割に達した。今後もファッション主力の自社ECサイトでサービスを強化する一方、「ネットはリアルより自由度の高い提案ができる」(竹村幸造社長)ため、商品の多様化にも取り組む。