ユニクロ 東京生産の「3Dニット」販売 銀座旗艦店開業1周年記念で

2021/06/30 06:30 更新


 ユニクロは、銀座の旗艦店オープン1周年記念として7月2日から「メイド・イン・トーキョー」の「3Dニット」を販売する。無縫製編機「ホールガーメント」を持つ子会社イノベーションファクトリーで生産した。今後、ファーストリテイリングは3Dニットの企画から海外主力工場での本生産までの準備段階にかかる時間を3カ月から1カ月に短縮する考えだ。イノベーションファクトリーはこのリードタイム短縮の鍵を握るマザー工場として活用する。

【関連記事】ユニクロ ベビー&キッズ21~22年秋冬 ボトムアイテム増やし重ね着拡充

 企画したのはノースリーブのクルーネックセーター(2990円、税込み)、七分袖カーディガン(3990円)、ロングワンピース(4990円)。「ユニクロトーキョー」と自社ECで販売する。

 和歌山から東京・東雲に移転したイノベーションファクトリーで5月~6月中旬にかけて生産した。同社は島精機製作所との共同出資会社として設立し、資本金4億円の出資比率を昨秋、49%から51%に高め、子会社化した。ファストリが生産子会社を持つのは初めて。

 今後、同社は3Dニットの企画機能を持つ有明本部の「ニットイノベーションセンター」と連携し、企画~商品開発までの速度を上げ、客の声に基づく適時、適品供給の仕組みを支えるマザー工場となる。

 移転後、4月から稼働した。ホールガーメントが40台あり、従業員は65人。1日千枚程度の製品の生産ができる。旗艦店向けの限定商品の生産のほか、ベトナムや中国などで3Dニットを大量生産する際に必要な生産性向上に向けた実地試験の場としての役割も担う。海外工場とそん色ないコストや採算性を実現するため、編み機を100台まで増設する計画もある。

「ホールガーメント」製品を東京生産で販売する
都内に置いた工場は海外につながるマザー工場として活用する
ユニクロトーキョーの1周年記念商品は3型。価格は海外生産品と同じだ


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事