ユナイテッドアローズとアンダーアーマー 2つの“UA”が協業したわけ

2024/08/28 10:59 更新


24年秋冬で販売するウェアとスニーカー

 「ユナイテッドアローズ」は「アンダーアーマー」と初協業し、大人客に向けたスポーツウェアの機能性とファッション性を併せ持つ服と雑貨を今月から販売している。協業を通じて両ブランドは客層の拡大を狙う考えだ。

(相神優波)

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 「アスリートの認知が高く、客の約7割は男性」のアンダーアーマーは女性客拡大が課題だった。ユナイテッドアローズの主力業態ユナイテッドアローズは、メインの客層が40~50代。健康志向からスポーツを愛好する客も多く、大人のためのアクティブ・スポーツウェアを強化したいと考えていた。

 アンダーアーマーの日本総代理店であるドームは、伊藤忠商事の子会社。伊藤忠はユナイテッドアローズとブランドビジネスで接点があったため、伊藤忠出身でドーム執行役員の松原陵太さんがユナイテッドアローズに協業を持ち掛けた。

 スポーツシーンだけでなく、「ビジネスパーソンの悩みである肩こりや冷え性などにも対応する〝現代版のスーツ〟を目指した」とユナイテッドアローズの池谷啓介開発本部プランニングディレクター。アンダーアーマーが持つ保温性のある素材や加工、伸張性と速乾性、肌触りの良い素材を使って、ユナイテッドアローズがシンプルながらも汎用性の高いデザインで企画した。

スポーツシーン以外のカフェやホテルでも過ごせるシンプルなデザイン企画した

 24年秋冬物はウェア9型、スニーカー1型で、全てユニセックスで作った。裾にドローコードを付けたTシャツ(税込み1万3970~1万6940円)やガウンジャケット(2万9920円)、中わた入りジャケット(3万7950~3万9930円)などがある。ユナイテッドアローズによると、販売開始時からショールカラーのジャケットやワイドパンツなど、ファッション性の高いアイテムが売れているという。

黒とベージュの2色展開

 「ユナイテッドアローズとアンダーアーマーは、両者とも通称UAであることから、ブランドロゴにも親和性も感じていた」と松原さん。25年春夏も協業を継続する。

左からユナイテッドアローズの池谷さん、ドームの松原さん


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