TSIは、ゴルフアパレル事業全体でサステイナビリティー(持続可能性)対応を強化する。8月2、3日には都内施設で各ブランドの取り組みを発表。生産面では今後、複数ブランドをまたいでエコ素材の使用を増やし、25年までに環境に優しい素材の使用比率を、ゴルフブランド全製品の15%に引き上げる。
「パーリーゲイツ」「マスターバニーエディション」「ジャックバニー」など、同社が展開する7ブランドで着手しているサステイナビリティー関連の施策を、「地球環境」「人間」「社会」に分けて発表した。全ブランド共通の取り組みとしては、製品下げ札の全てをFSC(森林管理協議会)認証紙とするほか、洗濯情報などをQRコードで印字し、紙タグそのものの削減につなげる。
物作りの面では、ブランド横断で同一のエコ素材を使う。廃ペットボトルを原料にし、原料製造段階や染色加工時にCO2(二酸化炭素)排出量を大幅に減らす「WS×エコブルー」を、23年春夏では3ブランド、23年秋冬では全7ブランドで採用する。
各ブランドの個性を維持しつつ、エコ素材を共通使用することでスケールメリットを出し、22年春夏段階で4.8%だったエコ素材の使用比率を、25年までに15%へと高める。
支援活動も始める。23年7~9月には、全7ブランドでサステイナビリティーをテーマとしたTシャツを販売し、その売り上げの全てを環境保護関連団体へ寄付する。寄付額は数千万円規模になる模様だ。
■ゴルフ部門を統括する仙座学TSIホールディングス上席執行役員の話
森林伐採や農薬の散布などゴルフには環境にとってマイナスのイメージが残っている。ただゴルフ場のなかには、伐採した分の1.2倍を植林したり、無農薬を徹底したりするところも出てきている。こうしたなか、ゴルフ業界のメンバーである我々としても、環境に負荷をかけている側としての責任を強く感じ、ゴルフアパレルを展開するTSI第3ディビジョンとしてできること、行動として示していきたいことを発表することにした。