《注目のEC》トリニティ「ヨウカ」 シニア世代の新しい価値観を反映

2025/07/30 06:28 更新NEW!


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 シニア向けのアパレルを企画・製造・販売するトリニティ(兵庫県西宮市、添田優作代表)の「ヨウカ」は、60~70代のおしゃれを楽しみたい女性に向けたDtoC(消費者直販)ブランドだ。21年5月のブランド立ち上げとともに自社ECサイトをオープン。「本人に選んでもらえるブランド」を目指している。会員数は前年比で「10%ほど伸長中」だ。

新しい価値観を反映

 同ブランドは、新しいシニア世代のファッションに対する価値観を反映したいと、これまでのいわゆる「くすんだパステルカラーのゆったりとした服」とは異なるデザインが特徴。鮮やかなピンクや緑などの色使いで、はやりのデザインを取り入れた「カジュアルなのに品がある」服を企画する。中心価格は、トップが7000~1万円、パンツが1万円前後、ワンピースが1万5000前後。

 ECサイトは、文字の大きさや色使いなど視認性を重視し、なおかつシンプルに構成している。利用してもらうハードルを下げるために、初回購入での返品・交換は無料。ターゲット層と同世代のモデルを起用し、着用イメージがわきやすいようにコーディネート画像を多くするなどの工夫もしている。

 サイト内にあるブログでは、「初夏の清涼おさんぽ」「『ミャクミャク』カラー」などテーマに沿ったコーディネートを提案している。

電話注文も重要

 カタログ通販に慣れた客層が多いため、電話注文も受けている。電話注文の利用者は、全体の約1割。添田代表は「ECサイトに電話番号を載せず、チャットでやり取りするという潮流がある。だが、世代的にもすぐに聞きたいという人が一定数いる。顧客理解をより深めるためにも、電話で直接聞く方が良かったりする」と話す。詳細に伝えることができ、ファンになってもらいやすいというメリットもある。

 利用者の声を反映しながら、サイトの使いやすさを追求するとともに、今後はリピート率の向上にも力を入れていく。

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