TSIグループのトスカバノック 1本数円の値札ループに技術込めて 「まねされる物」作り続ける

2023/11/01 14:00 更新会員限定


金型を内製出来るのは強みで、ゼロイチを可能にする開発の心臓部でもある

 値札などのタグを洋服につけるひもやプラスチックのループ。地味だが無くてはならないタグループを企画・製造・販売するトップメーカーが、TSIグループのトスカバノック(東京)だ。1本にすればわずか数十銭から数円の商品だが、そこには生産現場の地道な技術改良の跡が宿る。市場を見渡すと、価格で下をくぐる同社のコピー品が出回るが、「まねされるのは認知の証左。これからもコピーされるものを作り続ける」と照沼昌雄社長。金型を内製する三芳工場(埼玉県入間郡)を開発拠点に、海外市場の本格開拓も展望する。

(永松浩介)

 トスカバノックは、東京スタイルの開発課を分社したトスカ(76年設立、11年にTSIグループ入り)と日本バノック(67年設立、当時は日本バノック商会)が13年に合併して生まれた。19年には製造を請け負っていたメックモールドも合流し、トスカが企画、バノックが販売、メックが製造と、製販一体の体制が整った。上海とベトナムには販売会社があり、後者は生産機能も有する。

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