群馬県高崎市で電気工事会社トミデンを営む富澤貴弘さんは昨年末、アパレルブランド「ブロンテース」を立ち上げた。ファッションを通じて地域や工事の業界を盛り上げたいという。今年9月ごろにはパリで展示会も予定している。
富澤さんが代表を務めるトミデンは00年代半ばに創業し、ソーラーパネル設置などで事業を拡大してきた。その間、別事業でワークウェアなどを扱う「トミデンラボワークショップ」を運営していたこともあり、ワークウェアのファッション性が高まっていることを感じていた。そこで自身がデザインし、裏原宿ファッションにあこがれた服好きとしての思いを具体化することにした。
群馬発として、地域に多い雷鳴やイノシシをイメージした力強いストリートカジュアルに仕上げた。電気工事の業界に若者が集まりにくいということもあり、「仕事をしているとこうしたことにつながると希望やあこがれを持ってほしい」(富澤さん)とも語る。
昨年12月27日には東京・原宿で1日だけの限定店を開いた。ダメージ加工のパーカ、厚地のTシャツ、背中に刺繡を入れてふくらみを抑えたMA-1のほか、キャップや靴下を披露した。当面はECを中心に販売、9月にパリで開く展示会に向けて服のバリエーションを広げていく。
ブランドの立ち上げにはぬいぐるみ「タイ」を手掛ける輸入商社のメテオAPACが協力している。