《店頭で生かせる!素材3分レッスン 23~24年秋冬》ビンテージ加工 着古したような色や風合いを表現

2023/07/11 06:27 更新


23~24年秋冬レディスで古着風の商品を拡充した「フリークスストア」(デイトナ・インターナショナル)。秋物のTシャツもビンテージ加工している

 この数シーズンのトレンドを踏襲する傾向が続くなか、ベーシックなアイテムを新しく見せたり、売り場での訴求力を高めるのに、素材の果たす役割はますます大きくなっている。今シーズンこそ身に着けておきたい、素材の基礎知識を解説していく。

 店頭に並び始めた秋物で、特に注目したいのが〝古着風〟のアイテムだ。昨今の古着ブームと仕入れ価格の高騰で、着古したような雰囲気を演出した素材を取り入れるブランドが増えている。

 手法は多岐にわたるが、生地を染めたり、仕上げる時の加工を工夫した物が多い。色落ちや日焼け、毛羽立ち、くたっとした風合いといった、長年使い込まれたからこそ出る古着独特の味わいを、薬剤や機械を使って再現する。例えば、Tシャツやスウェット、ジーンズでよく見られるピグメント(顔料)加工は、一般的に衣料品を染める時に使う染料と違い、繊維に染みこまず色落ちしやすい顔料の特徴を生かした手法だ。顔料で染めた後、洗い加工などで生地表面に付着した色の粒子を落とすことで、色あせや色むら、擦れて色落ちしたようなアタリを表すことができる。

 洗い加工による自然なしわや柔らかい風合いも、古着風の表現に多用されている。

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