タサキ(神戸市、田島寿一代表執行役社長)は、MBKパートナーズが保有していた同社株式を、アジアを拠点とする投資会社ファウンテンべスト・パートナーズおよび日本の投資会社ユニゾン・キャピタルが運用するファンドが取得したと発表した。この2社で100%近くの株式を保有することになる。また、タサキ経営陣も出資しているとする。
今後は、ファウンテンベストとユニゾンのサポートにより、これまで経営陣がMBKパートナーズと共に推進してきたグローバル展開に代表される戦略の実行を継続し、さらなる成長を目指す。現経営陣は続投する。買収価格は約1000億円とみられる。
タサキはこの間、国内外での消費の回復と真珠需要の高まりを受け、好業績を続けている。23年10月期の連結売上高(IFRS)は474億5500万円で、コロナ前の19年10月期の330億3300万円と比べ1.4倍となった。25年10月期も「順調に推移した1年だった」(田中雅彦タサキ管理本部IR担当)とする。
同社は今年、創業70周年でもある。4月には記念のエキシビションを開催した。田島社長は中長期の展望として「日本らしいスタイルのラグジュアリージュエラーとして世界を目指し、日本の良い物を海外の方に認知していただく。それが非常に大きなタサキのビジョンとなる」と述べていた。
今年4月時点での店舗数は国内38店、海外は直営店で57店。