若手メンズが面白い!タイペイ・イン・スタイル

2016/11/22 06:39 更新


 台湾・台北で、ランウェーショーと合同展示会を組み合わせたイベント「タイペイ・イン・スタイル17年春夏」(TIS、台湾紡拓会主催)が10~13日に開かれた。今回が14回目の開催。厳しい市況を反映してか、展示会出展ブランドは121と、前年同時期の開催に比べて減っている。ただ、台湾だけでなく香港などのブランドも出展しており、アジアファッションの動向を感じる場となった。東京コレクションと同様に、メンズのストリートブランドにユニークなものが目立った。(五十君花実)

 最も印象的だった台湾の若手は、メンズウェアの「アンガス・チャン」だ。今回のTISには出展していなかったが、台湾紡拓会が10月に東京で行った台湾ブランドの展示会に出展していた。台湾の伝統やカルチャーを、モダンでポップな感覚にマッシュアップしたデザインが持ち味で、世界各地に広がった〝ユース〟(インディペンデントな新進デザイナー)のムーブメントに通じる感覚がある。

 デザイナーのアンガス・チャンは25歳。13年に台北の実践大学のファッションデザイン科を卒業し、同年、英国各地と各国のファッションスクール卒業生が参加するロンドンのグラデュエート・ファッション・ウィークで国際賞を受賞した。兵役を経て、16~17年秋冬にブランドを立ち上げ、デビュー時からカナダのバンクーバー・ファッションウィークに招かれ、ショーを行っている。

 17年春夏は、台湾の田舎に伝わる〝バンドー〟という風習から着想した。屋外にごちそうを並べて結婚式や誕生日を祝う風習で、テントを思わせるストライプ柄のビニルタッチのコートやショーツ、「台湾ビール」と協業した柄のジャカードニットなどを作っている。量感たっぷりのフレアパンツ(小売価格665~745米ドル)や、男性が着るキャミソール(同320米ドル)といった性差をあいまいにするデザインに、旬の気分が反映されている。

 「元々アニメに興味があって、高校時代から3Dデザインを学んでいた」という言葉通り、どこかアニメチックな楽しい感覚が持ち味。17~18年秋冬は、バンクーバーでのショーに続いて、仏トラノイに出展予定という。日本では17年春夏から「ヴット・ベルリン」が販売する。

続きは、繊研新聞(2016年11月22日付)で。

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アンガス・チャン
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