韓国「サージェリー」 〝気だるい〟ミリタリー 24年秋冬から日本で販売

2024/04/10 11:30 更新


 韓国のメンズ・ウィメンズブランド「サージェリー」は24年秋冬から、日本で販売を始める。リメイク、カスタム、パンク、テック、ストリートなどの要素で構成するデザインが特徴で、休学しているが現役大学生のCEO(最高経営責任者)兼デザイナーのキム・ソジュンさんが手掛けている。秋冬は「レイジーミリタリー」がテーマだ。ビシっと着なければならないユニフォームを、あえて崩したようなアイテムを提案する。

(松本寧音)

 米ミリタリーウェアをサンプリングし、そこにドロップショルダーやオーバーサイズ、ブランドの根幹にもなっている「皮肉」「社会の矛盾」を表現したツーウェーを取り入れたデザインが揃う。

 代表格はMA-1だ。フロントがファスナー、バックをボタンにした前後ツーウェーで、メンズはオーバーサイズ、ウィメンズはクロップト丈で変化を付ける。風景に溶け込んでカムフラージュするためのギリースーツをモチーフにした、ボリュームたっぷりのファーコートも今シーズンらしい。

「ミリタリーウェアを崩した」24年秋冬コレクション。シーズンビジュアルも怠けた雰囲気に
ギリースーツをモチーフにしたボリューミーなファーコート

 ブランドのアイコン的存在は、骨のモチーフとパンツの二つ。骨は今回、中わたで人間の胸骨を浮かび上がらせたようなデザインにしたMA-1で登場。パンツは、MA-1のポケットやシャツの襟をパッチワークし、だぼだぼのシルエットのカーゴパンツに仕上げた。裾をたるませてはく2メートルのレングスのデニムパンツや、スウェットパンツなどもある。アウター7万~20万円、トップとパンツ3万~5万円。

2メートルのレングスのデニムパンツ
メンズとウィメンズは同じデザインが多い。一部、シルエットや丈感で変化を付けたものも

 ブランドは19年8月にデビュー。古着を解体して再構築する服作りが原点で、現在も一点物の受注生産とコレクションラインの2軸で運営している。持続可能な物作りが背景にあり、「稼げなくてもよいから、ブランドを長く続けたい。目標は50年続けること」とキムさん。グローバルでは、今春夏から米国と英国、秋冬から日本と香港で販売する予定となっている。



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